【救助訓練】(2009/04/12)
≪ 報 告 ≫
<救助訓練&フリークライミング報告> by いなけい
これ以上ないという様な快晴。会員14名が日向神の八女津媛岩に集いました。現場は既に久留米のグループが左の岩を沢練習?で取付済み。
少々目論見が違いましたが、右の岩より救助訓練開始。朝から暑い!まずは会長挨拶、必要用具説明、簡易ハーネス作り、インラインフィギィアノット(かみそう)、
フリクションノット、梯子作りやトラバース訓練などをし、実際に経験。
その後、ゼルブスがリードで、セカンドよっしぃ、サードユジンで実地練習。 中々、難易度が高い様でよっしい受難。結構、大変でしたね。
よっしぃの無事帰還後、昼食です。
昼食時、午後の部の段取りが話され、yamaaki、隈タカが帰熊し、toku、島地瓶、ユジン、テツがマルチに向かう。ここでtoku、テツのお二人の訓練の記録と
撮影の担当は終了です。
昼からは、マルチクライミングの練習です。こちとら初めてですので、気持ち的には登るのも一騒動。何とかキーボウに引き上げてもらいました。
続き、右の岩にて、タツーフジミのペア、ゼルブスーkumamotoのkkペアでマルチの練習を行いました。
これにて、八女津媛岩の訓練は終了です。その後、愛のエリアに移動。キーボウ、ナカノ、kk、よっしぃ、フジミ、いなけいがフリーに。タツは車の盗難防止当番に。
RP/OSなど、それぞれおめでとうごさいました。
<マルチクライミング報告> by ゆじん
会山行である救助訓練の最中、急遽登る事が決まった。この季節にしてはとても暑い日だった。テツのマルチ熱が「では登ってみるか」という登攀決定につながったと思う。
今回の経験歴を見ると。島地瓶はマスターで除くとして、toku→初、テツは本チャン→初、私が昨年4回経験だがリード登攀→初・・・という皆フレッシュでうぶな状態での
登りとなった。
午後2時にバルコニーエリアそばの駐車場に到着。アプローチはトンネル手前を右に降りていくところから始まる。半袖半ズボンなので藪コギがつらい。左手の岩に沿うように半時計回り、
途中上がったり下がったりが幾度かある。右手には意外とスッパリ切れ落ちているが樹木が多い。ほんの少し残った踏み跡をなぞって、最初のピッチの取り付きに出た。
1ピッチ目 5m
ここは開けていて10畳くらいの緩いスラブを途中1ピンで登る。先発は島地瓶party(tokuと)。10.5mmのシングルロープ。後発がテツとユジンのparty。8mmのダブルロープ。島地瓶、
tokuの登りを見ながらロープをほぐしたり結んだりして私達の出番に備えていた。
2ピッチ目 10m
このルートの核心と言える。但し、ピンは豊富。最初に取り付いた島地瓶、tokuかなり苦しみながら何とか登っていた。そして、私の番に。ルンゼ状というのでしょうか?
ほぼ垂直に近い壁を登る。ツルツルの壁に3つピンが並び、右側にもう一つこちらに面を向けた垂壁がある。右側の壁に少し手掛りはあるが、どれも角度が甘くガバではない。
きっと足をうまく突っ張りながら登っていくのでしょうが、無理はしないでおこうと思った。A0にすぐに変更。それでも変な体勢で足がブルブル震える。ヌンチャク掛けも苦労
しながら進んだ。か細い草を掴んで体を岩の上に乗せ」、ちょっと進んでピッチを切る。セカンドのテツをビレィする体勢に入る。そういえば、荷物はテツが全部背負っていたのを
思い出した。申し訳ない・・・。テツも苦労しながら登ってきた。それでも笑顔のテツ。それにしても、ここまで意思疎通も十分で、危ない操作もなかった。順調である。
次のピッチ(3ピッチ目)に入るときには。先発partyはかなり進んでいた。島地瓶というお手本がないとピッチを切るポイントやビレイポイントの確保にちょっと不安があったので、
内心待ってくれと言いたかったが言えなかった。ただ、これからにピッチは凡そ全ての行動が遠くからだが見ることが出来たので良かった・これからはうまくピッチを切れば、
計3ピッチでピークに達することができる。
3ピッチ目 20m
むき出しの細い岩稜。テツがリード。余裕がある所は二足歩行で進んでいる。度胸がある。実際はかなり高度感がある所。右も左も切れ落ちている。最近できたフリークリミングの
エリアで数人遊んでいるのが見える。振り返るとダム湖を挟んで愛のエリア駐車場で、寝転びながらこちらを眺めている人がいた。これはタツだった。テツがビレィポイントにつき、
セカンドの私の番。浮いた岩、これから近い将来、一人立ちしそうな岩も散見される。あまり気持ちのいいものではない。技術的には簡単。高度感は気持ちがいいくらい。
途中、4ピン?と立ち木でランニングを取る。
4ピッチ目 45m?
ピーク手前のコルまでの稜線で、松の群生帯の中を通る。途中2箇所でランニングを取る。
5ピッチ目 15m?
細かいカンテ状の岩稜を登ってピークは。浮石に気をつける必要はあるが、手掛りは十分。愛のエリア駐車場辺りから見ると一番とんがった部分で、一番ハイライト的なピッチ。テツ、
リードを私に譲ってくれる。途中ピンは5ケ所?くらいだったか。ダブルロープなので工夫すればロープは流れるはずだが、うまく出来ずにやたらロープが重い。それでも頂上にでた。
そこで、島地瓶、tokuが待っててくれた。陽も結構傾いているが雲なく快晴であり、時間の制約という圧迫を感じなかった。ちょっとゆったりモード。テツも登ってきた。
お疲れ様。荷物有難う。ここでやっと荷物を引き受けた。
5m懸垂下降
立ち木にビレィして島地瓶が先に降りる。降りた所は15畳くらいの棚。ここの奥の方にある松の立ち木から昔、最後の懸垂をした記憶がある。50mでギリギリだったし、
立ち木の信頼性や落石の危険性も高いので、もう一つ先にあった、トラバース後の下降ポイントまで登ることになった。
3mトラバース
島地瓶がリード。少し上りながらのトラバース。悪くはないが松の枝に少し邪魔される。ここでは、2人目以降はfixロープにそれぞれタイブロックで登る事になった(最後のtokuは通常の
セカンドとして登る)。初めてのタイブロック。効くかどうか確めて登り出す。大丈夫そう。但し、タイブロックだけである程度の高さを落ちても大丈夫なのだろうか?少なくとも。
落ちる距離を減らす様、出来るだけ小まめに登攀者より高い位置にズラした方が良さそうだと思った。
5m 懸垂下降 35m?
古いスリングがかけてある下降ポイントから右側(ダム側)に降りる事に。ここでキーホウから電話が入る。かなり時間がかかっていた。あと30分で陽も落ちそう。ロープ一回の下降で
降りれないかもしれないので2つに分けた。最初に5m下の立ち木めがけて、やはり島地瓶が先に懸垂下降。残り3人も続く。2つ目の35mの下降もすんなりいった。谷の安定した
箇所に着地した。ちょっと、ホッっとして水を飲みパンを食べた。1回で降りれた・・・という島地瓶の弁だった。
ここから約15分、谷を下る。途中にフリーの新エリアを通るコースだった。結局、駐車場に着いたのは6時過ぎ?だった。ゼルブスさんとナカノさんを待たせてしまった(申し訳
ありません)。陽が落ちても寒くなかった。皆さん、有難うございました。午前中の講習も実用的だったし、午後のマルチも時間を費やしたけど、少し自信になりました。
また、皆さん、行きましょう!
<初のマルチピッチ「弁財天岩」の感想> by toku
(文中に表示している距離は感覚的なので当てになりません(^^ゞ)
Aパート 島地瓶、toku
Bパート ユジン、テツ
4月12日(日)会山行の救助訓練のあと、テツ君の要望で急きょ弁財天岩に登ることになった。私も、便乗させてもらうことになった。テツ君のモチベーションの高さは
すごい。
マルチピッチは八女ツ姫岩でトレーニングをしたことはあるが、本格的なところははじめてである。パートは島地瓶さんと組むことになった。ピッチは5、写真の色分けを
したルートである。
それぞれのピッチの印象は、
1ピッチ目、斜めのスラブ、普通に歩いてもいけそうなところ。
2ピッチ目、高さ5,6mのオーバーハングを越える。フリーではとても行けない、ヌンチャクをハーケンにはめ込んでそれを手がかりにしてやっと登ることができた。
スリングをかけて足場を作ればもっと楽に行けるかと思った。
3ピッチ目、(やや記憶があいまい)藪の中を少し行って岩に出た、ちょっと勾配があるスラブでそれほど難しくない。
4ピッチ目、ちょっとスラブを登って藪の中を歩く、終了間際に4mくらいの垂壁に近い岩をのぼる。
5ピッチ目、垂壁に近い岩が20mほどホールドはたくさんあるが、左を見ると何もなく下まで見晴らしがいい(怖い)、右側を見ながら登った。
1〜3ピッチまでフォロー、最初はすべて島地瓶さんにリードしてもらうつもりだったが、4ピッチ目で、「リードどうですか」と言われ、ちょっと迷ったが、
フリーに比べれば楽に登れそうな感じだったので、やってみることにした。実際やってみると、藪の中を歩いて行くだけ、最後にちょっとだけ(4mくらいの高さ)
岩を登るだけだった。初のフォローのビレイ、立ち木にアンカーを取って、これも初使用のルベルソ3、使うのはまだまだ先と思っていたけど、使えてうれしかった。
5ピッチ目、ちょっと物足りない4ピッチだったので、ここもリードさせてもらった。登り始めて、その高さにちょっと後悔したがホールドも沢山あり、高さの恐怖感を
除けば楽に登れた。
頂上に着いたときは、とてもうれしかった。
全般的にフリーと比べて浮き石が多く、岩を持つのに慎重さが必要、またハーケンやリングは錆びていて頼りなさそうで、落ちることはできないなーと思った。
あとは降りるだけだが、ここも注意!
懸垂で5,6m降りて、水平に7,8mほど移動、ここに捨て縄があるが浮き石がたくさんあるので、ここから懸垂で降りると危ない。ここからさらに2mほど登ってトラバースで
7,8m移動、その先に懸垂下降地点の捨て縄がたくさんあるところがある。ここ(A点)から10mほど懸垂下降で降りて、そこ(B点)からさらに30mほど懸垂下降で降りる。
ただ、B点のアンカーに使用した木は細く、懸垂下降中にゆらゆら大きく揺れていた。アンカーに使う場合はできるだけ根元に取らないと倒れる可能性があると思った。
あとは、急な斜面を歩いて10分ほど降りて行けば道路に出る。
最後にユジンさんとテツ君の写真です。
<感想>
4月にしては暑い日でしたが、会員の半数もの方が集合し、盛会と言える救助訓練だったと思います。色々、普段できない技術を共有でき有意義で充実の一日でした。
もっと×2、練習と経験を積まないと...まだまだと反省した日でもありました。しかし、暑かった(ですよね?)。
|